園長 高原
 
「一つの小さなお家」
 

 保育園ってどんなところですか?と尋ねられたら、「大人も子どもも暮らしている場所」 だと話しています。私たちは、つい何かをしなければならない病気に取りつかれてしまい 本質を見失ってしまうことがありますが、コンビプラザの目指すところは“一つの小さ なお家”、そう共に暮らす仲間たちなのです。大人も子どももお互いに関わりあって心を わかり合って育ち合う、それが、私の理想です。暮らしを豊かにしていくために、ちいさな庭を耕し 季節の作物や植物を育て、そこに集まる虫たちを観て感じて考える。収穫したものが分かち合えるときは 園のキッチンから火を通して出して味わったり、空気の心地よい日は、外の空気をたくさん吸い込み、 空を見上げる。草が伸びてくると、大きくなった子どもたちと一緒に草むしりをする。草むしりをしながら、 子どもたちと雑談を楽しむ。もちろん、生活の中には、歌を歌ったりダンスを踊ったり縄跳びをしたり トランプやオセロを楽しんだりといったそんな活動も含まれていますが、私は、子どもたちの保育生活 というのは、すべてが遊びであり、すべてが生活だと思うのです。雑巾がけひとつとっても、 子どもたちにとっては、濯ぐことひとつ・絞ることひとつ大きくなることへの憧れや挑戦であり、 生きていく力そのものであると考えます。

 そう考えると、望まれる保育士像って「ピアノが弾ければ良い」「絵を描かせよう」と 考えてきた人たちにとっては難しく思われるでしょうか。例えば、もしもお家にいたら、どう過ごしますか? 何をするにしても、まずはイメージしてみることが保育者としては大切だと思うのです。「なぜだろう?」 「どうしてだろう」と思う心が子ども達の気持ちに寄り添うということだと思うのです。それでも、 さらにどんな人が?と尋ねられたら、十人十色の子どもたちの気持ちに寄り添うには、 十人十色の保育者が必要だと答えています。一色だけで育てようと思ったら、必ずその価値観の中には存在できず つぶれてしまう子が出てきてしまうと思うのです。色々な方向から様々な視点で応援してくれる人たちがいる。 これほど心強いことはないと思いませんか?そういう意味では、保育に向かない人なんていないのかもしれません。

 子どもたちが生き生きとした笑顔で、自分が好きと言えるよう、私たち周りの大人たちが、 まずは生きがいを感じて笑顔で過ごせることが一番なのかもしれないですね。